売却活動中の「現状報告」はなぜ重要？安心して任せるために知っておくべきこと

1. はじめに：不動産売却における「安心」とは何か

私たち株式会社不動産のいろは屋は、JR春日井駅から徒歩1分の立地で、春日井市の不動産売却を地域に根差してサポートしています。日々お客様と接する中で感じるのは、「知らないことばかりで不安」という声の多さです。

特に売却活動が始まると、「今、どんな状況なのか」「本当に売れるのか」「もっと良い条件はないのか」といった疑問が次々と湧いてきます。このような売主様の不安を解消し、安心して売却活動を進めていただくために不可欠なのが、売却活動中の「現状報告」なのです。

現状報告とは、不動産会社が売却活動の進捗状況を定期的に売主様にお伝えすることです。広告への反応や内見の状況、購入希望者からの問い合わせなど、具体的な活動内容を共有することで、売主様は「ちゃんと動いてくれている」という安心感を得ることができます。

本記事では、約19年にわたる不動産業界での経験を持つ代表の松波をはじめ、私たちが春日井市で積み重ねてきた実績をもとに、現状報告がなぜ重要なのか、どのように売却成功につながるのかを詳しく解説していきます。

2. 売却活動の流れと現状報告の位置づけ

一般的な不動産売却の6つのステップ

まず、不動産売却の全体像を把握しておきましょう。一般的な仲介による売却は、次のような流れで進みます。

1. 売却の相談：ご要望のヒアリング、法律や税金、経費など疑問点や不安の解消
2. 物件調査・価格査定：査定書に基づき適正な価格をご提案
3. 売却依頼・媒介契約の締結：査定額にご納得いただき、媒介契約を結ぶ
4. 売却活動と現状報告：買主様を見つけるための活動を行い、経過を報告
5. 売買契約：購入希望者と条件・価格などを交渉し、合意のうえで手続きを進める
6. 残代金の授受・物件引渡し：売買代金を受け取り、名義変更し引渡し完了

この中で4番目の「売却活動と現状報告」は、最も期間が長く、かつ売主様が不安を感じやすいステップです。なぜなら、この期間は「待つ」しかないように見えるからです。しかし実際には、不動産会社は様々な活動を展開しています。

現状報告が行われる具体的な内容

私たちが現状報告でお伝えする内容は、主に次のようなものです。

• インターネット広告への掲載状況と閲覧数
• チラシやダイレクトメールなどの配布実績
• 購入希望者からの問い合わせ件数
• 内見（物件見学）の実施回数と反応
• 他社の不動産業者からの引き合い状況
• 近隣の類似物件の売却動向

例えば、春日井市篠木町で査定をさせていただいたお客様の事例では、広告開始から2週間で10件の問い合わせがあり、そのうち3組が実際に内見にお越しになりました。このような具体的な数字をお伝えすることで、売主様は「確かに動いている」と実感できるのです。

また、「問い合わせは多いが内見に至らない」という場合は、価格設定や写真の見せ方に課題がある可能性があります。逆に「内見は多いが契約に至らない」という場合は、物件の状態や条件面での調整が必要かもしれません。このように、現状報告は単なる情報伝達ではなく、次の戦略を考えるための重要な材料となります。

3. 媒介契約の種類と報告義務の関係

3つの媒介契約とその違い

不動産売却では、売主様と不動産会社の間で「媒介契約」を結びます。この契約には3つの種類があり、それぞれ報告義務が異なります。

専属専任媒介契約は、1社のみに売却を依頼する契約で、1週間に1回以上の報告義務があります。最も手厚いサポートが受けられる反面、他社に依頼できないという制約があります。

専任媒介契約も1社のみへの依頼ですが、報告義務は2週間に1回以上です。自己発見取引（自分で買主を見つけること）が認められている点が専属専任媒介契約との違いです。

一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に依頼できる契約ですが、報告義務は法律で定められていません。そのため、どの会社がどこまで活動しているのか把握しにくいという課題があります。

私たちが専属専任・専任媒介契約を推奨する理由

私たち不動産のいろは屋では、「いろは安心取引3大サポート」を提供していますが、その適用条件として「専属専任または専任媒介契約、媒介契約期間6か月以上」を設定しています。

これは決して制約を増やすためではなく、しっかりとした売却戦略を立て、継続的にサポートするために必要な条件だからです。定期的な報告義務がある契約形態だからこそ、私たちは責任を持って活動し、売主様も安心して任せていただけると考えています。

実際に春日井市八田町で中古戸建を売却されたお客様は、専任媒介契約を選択され、2週間ごとの報告を通じて市場の反応を確認しながら、最終的に希望価格に近い条件で成約に至りました。このように、定期的なコミュニケーションが成功につながった事例は数多くあります。

4. 売却活動が長期化するリスクと現状報告の役割

仲介売却にかかる期間の現実

仲介による不動産売却では、買主様は主に個人のお客様となります。そのため、購入希望者を探す期間が必要となり、売却完了までには平均3から4か月、全体で半年前後を想定しておくのが現実的です。

物件の条件や立地、価格設定によっては、3か月以上かかることも珍しくありません。場合によっては1年以上の期間を要することもあります。この「いつ売れるか確定できない」という不確実性が、仲介売却の大きな特徴であり、同時に売主様の不安の源となります。

長期化に伴う負担の増大

売却活動が長期化すると、様々な負担が発生します。まず、売却が完了するまで物件の維持管理は売主様が行う必要があります。固定資産税や都市計画税は日割り計算で精算されますが、売却までの期間は全額負担です。

また、空き家の場合は定期的な換気や清掃、庭の手入れなども必要です。遠方にお住まいの場合は、管理のために定期的に足を運ぶ手間もかかります。金銭的な負担に加えて、「早く売らなければ」というプレッシャーも精神的な負担となります。

現状報告が不安を軽減する仕組み

このような長期化のリスクに対して、現状報告は大きな役割を果たします。定期的に活動状況を共有することで、「今、何が起きているのか」を明確に把握できるからです。

例えば、「問い合わせが少ない」という報告を受けた場合、それは悪いニュースに聞こえるかもしれません。しかし同時に「近隣の類似物件と比較して価格が高めに設定されているため、広告の見せ方を工夫しましょう」という具体的な改善策も提案できます。

逆に「内見は多いが成約に至らない」という場合は、「室内の設備に対する懸念が多いため、インスペクション（建物調査）を実施して安心材料を提供しましょう」といった対策を講じることができます。

つまり、現状報告は単に「今の状況」を伝えるだけでなく、「次にどうするか」を一緒に考える機会なのです。この双方向のコミュニケーションが、売主様の心理的な負担を大幅に軽減し、「任せておけば大丈夫」という安心感を生み出します。

5. 契約不適合責任のリスクと現状報告による対策

契約不適合責任とは何か

不動産売却において、売主様が最も不安に感じるリスクの一つが「契約不適合責任」です。これは以前「瑕疵担保責任」と呼ばれていたもので、2020年の民法改正により名称と内容が変更されました。

契約不適合責任とは、契約書に記載された内容と実際の不動産の状態が異なる場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。具体的には、雨漏り、シロアリ被害、設備の故障、土壌汚染などが後から発覚した場合、修繕費用の負担や損害賠償を求められる可能性があります。

中古不動産取引特有のリスク

中古の不動産取引は個人間売買となるため、新築物件のような保証がありません。売主様も「気づかなかった不具合」については責任を問われる可能性があり、この不確実性が大きな不安材料となります。

実際に、中古物件購入後に設備面でトラブルを経験した方は52.8パーセントにも上るというデータがあります。給湯器の故障、水漏れ、エアコンの不調など、生活に直結する設備の問題は、買主様にとって深刻です。

いろは安心取引3大サポートの活用

私たち不動産のいろは屋では、売主様・買主様ともに安心してお取引いただくために「いろは安心取引3大サポート」を提供しています。これは専属専任または専任媒介契約、媒介契約期間6か月以上という条件のもとで適用されるサービスです。

サポートの一つである「インスペクション」は、資格を持った建築士による建物調査です。建物の構造や設備の状態を専門家が詳しく調査し、報告書にまとめます。この調査結果を現状報告で共有することで、売主様は物件の正確な状態を把握できます。

また、「瑕疵保険」への加入も可能です。これは、引渡し後に不具合が発見された場合でも、保険で修繕費用をカバーできる仕組みです。現状報告の中で保険加入の進捗状況や適用範囲を説明することで、売主様は「万が一の場合も安心」という確信を持てます。

重要なのは、インスペクションで不具合が見つかったとしても、それを買主様に明確にお伝えすることで、後から責任を追及されるリスクを回避できるという点です。「隠さず伝える」ことが、結果的に売主様を守ることにつながるのです。

6. 価格とスピードのバランス調整

仲介売却のメリットとデメリット

仲介による売却の最大のメリットは、市場の相場価格で契約に至る可能性が高いことです。つまり、「最も高く売れ、手元に残るお金が多くなる可能性がある」という点です。これは売主様にとって最大の魅力です。

しかし、いつ売れるか確定できないというデメリットもあります。期限がある場合や、住み替えの計画がある場合は、この不確実性が問題となります。また、売却完了まで維持管理の負担が続くことも忘れてはいけません。

現状報告を通じた戦略的な判断

現状報告は、この「価格」と「スピード」のバランスを調整するための重要なツールです。売却活動の経過を見ながら、市場の反応を分析し、必要に応じて戦略を修正します。

例えば、春日井市神領町北で査定をさせていただいた物件の場合、当初は周辺相場よりやや高めの価格設定でスタートしました。1か月間の活動で問い合わせは一定数あったものの、内見には至らない状況が続きました。

現状報告で市場の反応を分析した結果、「写真では魅力が伝わりにくい」「価格帯が購入層のターゲットから外れている」という課題が明らかになりました。そこで、プロのカメラマンによる撮影を追加し、価格を5パーセント調整したところ、翌週には3組の内見が入り、1か月後には成約に至りました。

このように、現状報告で得られた情報をもとに柔軟に戦略を変更することで、売主様の希望条件に近い形での売却が実現できるのです。

5つの売却プランという選択肢

もし仲介での売却が難しいと判断された場合でも、私たちは複数の選択肢をご提案できます。業者への直接買取、買取保証付き仲介、リースバックなど、売主様のご事情に合わせた「5つの売却プラン」をご用意しています。

特に買取の場合は、購入希望者を探す期間が不要なため、売主様のご意向に沿ったスケジュールで売却手続きを完了できます。現金化までの期間も短く、通常2から3週間程度で完了します。価格は仲介より低くなる傾向がありますが、「確実性」と「スピード」を重視する場合には最適な選択肢です。

現状報告は、これらの選択肢のメリット・デメリットをしっかりと理解し、ご自身に最も合ったプランを最適なタイミングで選択するための判断材料を提供します。

7. 早期準備の重要性と現状報告の継続的な役割

後悔しないための準備期間

代表の松波は、約19年にわたる住宅・不動産業界での経験から、「もっと早くから準備をしていればもっと良い条件で売却できたのに」というお客様の声を数多く聞いてきました。

不動産売却で後悔しないためには、「慌てて売却は条件悪化のもと」という原則を理解することが重要です。余裕を持って計画を立て、市場の動向を見極めながら、最適なタイミングで売却をスタートする。この準備期間が、成功への第一歩となります。

無料セミナーでの事前学習

私たちは定期的に「不動産売却セミナー」を開催しており、その中で「いつ・いくらで売却を開始するのが最適なのか」を一緒にプランニングしています。現状の確認、資金シミュレーション、理想の売却プランの策定など、売却に関する「いろはの『い』」から丁寧にお伝えしています。

このセミナーで学んでいただいた知識は、実際の売却活動が始まった後の現状報告をより深く理解するための基盤となります。「今、市場でどのような動きがあるのか」「この報告が意味することは何か」を、売主様ご自身が理解できるようになることが、安心につながります。

継続的なフィードバックシステムとしての現状報告

現状報告は、事前準備の段階で立てた戦略が実際の市場でどのように機能しているかを確認し、必要に応じて修正するための継続的なフィードバックシステムです。

例えば、当初は「春先に売却をスタートして夏までに成約」という計画を立てていたとします。しかし、実際に活動を開始してみると、想定よりも市場の反応が鈍い場合もあります。そのとき、現状報告を通じて「秋まで待って市場が活性化するのを待つ」「価格を調整して早期成約を目指す」「買取に切り替える」といった選択肢を検討できます。

つまり、現状報告は「一度決めたら変更できない」という固定的なものではなく、市場の変化に柔軟に対応するための動的なツールなのです。

8. すべての不安を解消するパートナーシップ

オープンなコミュニケーションの重要性

不動産売却に関する不安は、法律、税金、経費、トラブルリスクなど多岐にわたります。私たちは、「どんな些細なことでも気になることがあれば、何の気兼ねもなくご相談ください」というオープンな姿勢を大切にしています。

現状報告の場は、売却活動の進捗を伝えるだけでなく、売主様の疑問や不安を解消する場でもあります。税制優遇（3000万円特別控除、空き家相続3000万円控除など）や諸費用（仲介手数料、譲渡所得税など）についても、報告の際に随時確認していただけます。

最適な選択肢を共同で決定する姿勢

私たちの約束は、「すべての選択肢の中からお客様のご要望に一番合った売却方法を、お客様と一緒に決めてまいります」というものです。現状報告を通じて市場の動きや買主様の反応を理解することで、この約束を実現できます。

仲介の場合、最終的な契約締結や引渡しまでの手続き完了には通常2から3か月が必要です。この長いプロセス全体を通して、売主様のご意向（引渡し時期、価格など）が最大限反映されるように、私たちは調整と交渉を続けます。

引渡し時期についても、お客様のご都合に合わせて柔軟に調整させていただきます。「次の住まいが決まってから引き渡したい」「早めに引き渡して身軽になりたい」など、様々なご要望に対応できるのも、継続的なコミュニケーションがあるからこそです。

地域のお客様から信頼される存在を目指して

私たち株式会社不動産のいろは屋は、地域のお客様から気軽に「いろは屋さん」と声をかけていただける不動産会社を目指しています。春日井市に特化し、地域の特性を深く理解しているからこそ、きめ細かなサポートが可能です。

春日井市上条町、宮町、篠木町、神領町北、八田町など、様々なエリアで売却のお手伝いをさせていただいており、それぞれの地域特性に応じた戦略をご提案しています。

9. まとめ：現状報告は信頼と成功への架け橋

売却活動中の「現状報告」は、売主様が抱える知識不足や心理的な不安を解消し、最適なタイミングで戦略的な意思決定を行うための極めて重要なプロセスです。

現状報告の重要なポイントをまとめると、次のようになります。

• 透明性の確保：仲介活動の長期化リスクや維持管理の負担を、具体的な情報共有を通じて明確化し、安心して任せられる環境を提供します
• 専門的な判断：地域実績と専門知識に基づき、価格調整やプラン変更の最適なタイミングを共同で決定します
• リスク管理：契約不適合責任のリスクを、インスペクションや瑕疵保険の活用状況報告を通じて軽減します
• 柔軟な対応：市場の変化に応じて、5つの売却プランの中から最適な選択肢を提案します

不動産売却は、人生における大きな決断です。だからこそ、信頼できるパートナーと二人三脚で進めることが大切です。現状報告は、その信頼関係を築き、維持するための基盤となります。

私たちは、春日井市での豊富な実績と、約19年にわたる代表の業界経験に裏打ちされた深い洞察をもとに、売主様が後悔のない決断を下せるよう全力でサポートいたします。

どんな小さなご不安でも、まずは無料査定や無料相談をご活用ください。「いろはの『い』」から丁寧にご説明し、お客様にとって最適な売却プランを一緒に考えてまいります。